こんにちは!塾長の坂根です。
今回は、「その勉強方法あまり効果ないよ!」5選をご紹介します。「勉強時間多い割に点数とれないな」と感じている方はぜひ記事をご覧になってください。私の実際の塾でもよくある質問ですので。
ただ大前提として、スマホやテレビをながら見しながら勉強している場合は除きます。それは勉強時間が長いのではなく、集中力がないだけですからね。まずは勉強している間はスマホを見るのをやめましょう!
問題をいきなり解く
まず一つ目は、「ワークやテスト範囲の問題をいきなり解く」ことです。中学生の定期テストのように問題の範囲がそこまで多くなく、難易度が低い場合はワークをせっせと終わらせた方がいいですが、高校レベルの定期テストだといきなり解いていてもわからない問題がたくさんあります。そこに時間を費やしてテスト範囲全部をする時間がなくなるぐらいなら、まずは解答と解説を見てから問題を解きましょう。解説を読んで理解できたら、あとはひたすら解答を丸暗記します。書いて覚えなくても、口頭で言えるぐらいの暗記で大丈夫です。書くのも時間がかかりますからね。
ここで重要視しているのは「問題のパターンをストックする」ことです。とくに文系タイプの人で数学や理科が苦手な人は、この「問題と解答ストック」を増やす以外にテストや模試の点数は上がりません。万が一理解できない場合でも、解答までの途中式も含めて丸暗記しましょう。定期テストの場合はワークやテキストの問題がそのまま出る可能性が高いですし、模試も数学や理科は問題パターンがあるので暗記していた問題と似ている場合は暗記していた解答方法である程度解けます。英語や社会科目も日本語訳や並び替え問題・一問一答の問題を丸写しして暗記するだけで効率よくテスト勉強できるはずです。
青チャート以上のレベルの問題を解く
以前の記事「文系の人向け数学の勉強方法」のときも書いたのですが、数学が苦手な人はチャートやフォーカスゴールドの問題を受験勉強として解かない方がいいです。理由としては2つあって、1つは文系の人は大学受験の2次試験(記述試験)で数学をする可能性が低いため、記述問題メインのチャート類の問題集は試験内容と合ってないことです。つまり、共通テストのマーク式問題しか大学受験で必要ないのであれば、マーク式の問題集に手を付ける方が理にかなっています。
2つ目の理由は、自分のレベルよりも難しい問題が多いため、まだ教科書レベルの問題ですら完答できない人はチャートの問題をやったところで効果がないことです。理系の人や数学の模試の偏差値が55以上ある人はガンガン解いて行った方がいいですが、数学が苦手な人はまず教科書の問題だけに集中しましょう。私の塾でもチャートの問題を解かせているのは理系の生徒です。文系の生徒は教科書の練習問題や章末問題を繰り返し解かせて基礎力をつかせます。とにかく数学で必要なのは基本問題がきっちり取れることなので、それ以上の問題は二の次にしましょう。
ちなみに、テスト範囲がチャートやフォーカスゴールドの場合は、先ほど書いたように解答を丸暗記してください。
リスニング問題を解く
3つ目は「リスニング問題を1度解いて終了」することです。共通テストではリスニング問題の配点が100点になったことで、リスニング問題の対策が必須になりました。日本人が苦手なリスニング問題の対策は難しいですが、気長に時間をかけて対策をすれば点数は上がります。しかし、リスニング問題用のテキストを買って一度問題を解いて解説にある英文を確認して終了、ではほぼ対策になっていません。「確認で2回は聞いているよ」という人もいますが、テキストを使ったおススメの勉強方法は「○付けだけして、解説を見ずにもう一度問題を解く」ことです。○付けの時点で解答はわかっているはずなので、その解答にあたる箇所が聞き取れれば△、それでもわからなかったら×をします。そして、×の問題だけ解説を見ながら3回目のリスニングをします。
この勉強方法は「英語を日本語に変換せずに聞き取る」練習になります。解説を読んでしまうと、英文→日本語訳→理解になってしまうので、リスニングというよりリーディングの対策になってしまいます。なので、答えになっている英文を意識してもう一度リスニングをすれば、日本語に変換せずに英語として問題文を聞くことができます。しかも同じ英文を3回(2回問題文を読み上げるものは6回)は聞いているので、これを繰り返していくうちに決まった英語のフレーズを覚えることもできます。共通テストでは一度しか英文が流れない問題が半分近くあるので、いちいち日本語変換したりメモする時間はありません。だからこそ英文を英語として変換できる「英語耳」が必要なのです。実際に私の塾では、この勉強方法を「1日90分、週に1回を1ヶ月」しただけで、リスニング問題が半分も取れなかった生徒が6割にまで正答率を伸ばしました。さらにリスニング能力を上げたい方は、以前の記事で書いた「スマホ1台でできるリスニング対策」を読んでみてください。
英語の単語を覚える
4つ目は「英語の単語を覚える」です。「単語覚えないと英語解けないじゃん⁉」という声が聞こえてきますが、ここでは「単語のみを覚えて熟語を覚えていない」ことを指します。もちろん単語を覚えることは大前提ですが、一つ一つの単語のみの意味と熟語になると大きく意味が変わる単語がたくさんあります。例えば、「concern」という単語は「~に関係する」という意味の動詞です。しかし、この単語に前置詞をつけると意味が変わります。
「be concerned about」は「~を心配している」、「be concerned with」は「~に関心がある」
のように、前置詞が変わるだけでこんなに意味が変わります。また、熟語として知らないと一文が訳せない単語もあります。「provide」は「提供する」という意味ですが、
「provide A for B= provide B with A」は「BにAを提供する」、「provide for」は「~に備える」という意味になり、単語単体を覚えても英文がしっかり訳せなくなります。なので、英語の単語を覚えるときは熟語も一緒に単語帳にのっているはずなので、熟語として暗記しましょう。オススメの熟語の覚え方は模試の解説を活用することです。模試の解説には問題ごとに熟語がたくさんピックアップしてあるので、その熟語で意味がわからなったものを中心に暗記すると効率がいいですよ。
時間を考えずに問題を解く
最後は「時間を考えずにひたすら問題を解く」ことです。時間をかけている割に点数が伸びない人の特徴としては、「問題を解くときにタイマーを使っていないこと」があります。受験で最も意識しないといけないことは「時間配分」です。とくに数学・英語・国語の3教科は時間配分を間違えると大きく失点することになります。
ということは、普段の問題もタイマーをセットして「○○分内に解く」という勉強方法にすれば、問題を解くスピードも速くなりますし、部活などで勉強時間が取りづらい人も効率よく勉強ができます。大体のテキストには問題を解く目安の時間が表示されているので、その時間をしっかりタイマー設定して問題を解いてみてください。逆に、時間を計らずにダラダラ一つの問題を解いても時間の無駄です。「○○分以内」に問題が解けなかった場合はこれ以上時間をかけても意味がないことを示しているので、問題に見切りをつけて解説を読んで、それでも理解できなかったら先生や勉強が得意な友達に質問しましょう。
科目ごとにどれぐらいの目安で時間を計ればいいのかは、科目ごとの別の記事で書いてありますのでそちらを参考にしてみてください。
まとめ
あまり効果が得られない勉強方法について書いてきましたが、勉強に手を付けているだけで素晴らしいことですよ。「勉強しないとなぁ」と思って行動に移していない人よりも立派なことです。自分で試行錯誤してもなかなか結果に出ない人は、この記事を参考にしてもらえると嬉しいです。コツコツ勉強頑張ってくださいね!