模試の違いと使い方

勉強のアドバイス

こんにちは!塾長の坂根です。

受験シーズン真っ只中ですが、受験生の皆さんは勉強の進み具合はいかがでしょうか。

今回はこれから受験を迎える方に向けて、『模試』の有効活用方法をお伝えします。模試をただ受けているだけで活かせていないという方は、ぜひこれからの受験勉強に役立ててください。

模試の違い

模試は大きく『記述模試』と『マーク式模試』の2つに分かれます

まず記述模試についてですが、高校に入って初めてする模試がこの記述模試だという人が多いと思います。そして、中学校の実力テストでは大して勉強しなくても点数が取れていたのに、初めての模試で玉砕するという人も多いですよね。記述模試は国公立大学の2次試験の内容に近く、全体の点数の半分取れれば偏差値50は超えるぐらい難しいです。

一方マーク式模試は、高校2年生になって初めてする人が多いです。というのも、記述模試は国語・数学・英語からスタートしますが、マーク式模試は5教科する必要があるため、理科と社会がある程度の範囲を習っていないとできません。マーク式模試は「適当に解答を選んでも正解する」可能性があるため、平均点が50%を超えるのが普通です。

また、模試には3大模試と言われる『進研模試・全統模試(河合模試)・駿台模試』があり、これらの模試の結果を踏まえて自分の志望大学や学部を決めていきます。この3大模試は難易度が異なり、各模試の難易度は

進研模試<全統模試<駿台模試

という順番になります。

進研模試は基本的な問題が多く比較的難易度が低いため、記述模試でも得点が高めに出ます。しかし、進研模試が最も受験者数が多い模試なので、偏差値の数値はリアルな数値だと思います。

全統模試(河合模試も同じ)の難易度は共通テストより少し難しめで、マーク式なら共通テスト本番の点数に一番近い点数になります。受験者数もそれなりにいるため、得点・偏差値といった数値は模試の中で一番信頼できると思います。

駿台模試は難易度が高く、東大・京大・旧帝大・早慶といった難関大学を受験する層がメインで受ける模試なため、得点・偏差値がガン下がりする模試です。なので、高校によっては希望制の学校もあり、受験者数は少な目です。

模試の有効活用方法

ここまで模試の種類と違いについて見てきましたので、ここからは模試を使った具体的な勉強方法について書いていきます。まず大前提として、

模試で点数・偏差値を上げることは短期間の勉強では無理

ということを頭に刻んでおいてください。定期テストと違ってテスト範囲があるわけでもないですし、東大・京大を受験しようと思っている受験者が満点を取れないように問題を作っているので、そう簡単に点数は上がりません。ですが、本気で勉強をすれば3か月で模試の結果が良くなっていきます

『3か月』という期間は、高校1年・2年の模試と模試の間が大体3か月ぐらい空くことから、この間に本気で勉強して次の模試で結果を出すということです。

具体的にどの科目を勉強するかというと、『数学と英語』です。国語に関しては以前の記事でも書いたように、マーク式模試なら短期間で点数を上げることができますが、高3になるまではマーク式模試がほとんどないためとりあえず後回しです。万が一にも国語で勉強するなら『古典・漢文』です。以前の記事でも書いたように、古典マンガと原文を一通り読んでおくといいでしょう

では数学の模試の活用方法ですが、「模試の解き直しを必ずする」ことです。ありきたりかもしれませんが、これができていないから数学の模試で点数が取れていないのです。数学は解き直しや過去問をとにかく解いていくことで、「数学の模試の傾向を知る」ことができます。「傾向と対策」という言葉がありますが、傾向がわからないと対策はできません。実は記述式の数学は今のマーク式模試よりも問題の傾向は同じなんです。マーク式模試は共通テストに切り替わったばかりで模試ごとに傾向が異なります(というより、各予備校は問題の傾向がまだわからないからバラバラ)。一方の記述模試は傾向を変える必要がないため、問題の出し方・配点・難易度に変化はほぼありません。ということは、模試と似たような問題を教科書やテキストで次の模試までにやっておけば、点数が取りやすくなるはずです

次に英語ですが、これは端的に『単語を暗記する』です。単語は模試でわからなかったもの片っ端から出していき、次の模試までにこれらを完璧に覚えるだけでかなり点数が上がります。英語は覚えている単語の数が勝負になりますから、当たり前と言えば当たり前ですね。逆に、文法の解き直しはあまり効果はありません。共通テストでは文法問題や並び替え問題がなくなったので、文法にこだわるぐらいなら単語を覚えましょう。単語を覚えていても点数があがらない人は、スラッシュリーディングのやり方を知っておきましょう。スラッシュリーディングは英文を読みやすくする方法です。スラッシュリーディングについては別の記事で具体的に書いていこうと思います。

まとめ

模試は難しい上に時間も100分と長いので、人によってはただの睡眠時間になってしまいます。模試や大学受験で本気で点数と偏差値を上げたいのなら、まずは3か月本気で勉強に取り組んでください。3か月も本気で勉強できない人は行きたい大学には行けません。3か月でやっと成果が出るのですから、受験勉強は早くから始めた方が絶対にいいです。その手始めに、模試と模試の間の期間を使って地道に勉強を頑張りましょう!