こんにちは!塾長の坂根です。
2学期の終わりぐらいになると、高校1年生は文理選択(文系クラスか理系クラスにいくか)を決めないといけませんね。また、高校2年生は来年受験が待っているので、進路や大学・学部を本格的に決めて動き出す季節です。
私の塾の教室でも、この季節になると高校生たちと今後の進路について話し合います。そのときによく出る相談が、「自分は文系・理系どちらにいくべきなのか」です。
自分の将来の夢ややりたいことが決まっている人は早めに対策ができますが、実際はやりたいことがまだ決まっていない人が多いと思います。そんな方に、文系・理系どちらに行ったらいいのか、どんな学部や方向性が合っているのかといった、進路のアドバイスをしていきます。
まず一番に考えることは「自分は理系クラスに進んでついていけるのか」です。理系クラスの大変なこととしては、数学Ⅲをしないといけないことよりも、「理科科目が基礎から発展になる」ことです。
生物基礎や化学基礎といった基礎科目が、生物・化学といった発展科目になることで理科科目の難易度が一気に上がります。もう計算問題のオンパレードです。
さらに、大学の学部も理系で受けるのなら「記述で数学や理科を解く」ことになります。特に国公立大学の2次試験の理数科目は記述&難しいのと、理系の学部は共通テストより2次試験の方が重要視される傾向にあります。今学校で受けている記述模試で数学と理科科目の偏差値が50未満の人は、かなり努力しないと合格することが難しいと思います(浪人覚悟なら別ですが)。
逆に考えると、理系方面に特別興味があるわけではないけど、模試の数学はとくに勉強しなくても偏差値55以上ある人は理系クラスに進んだ方がいいと思います。
なぜそんなことが言えるのかというと、「理系クラスの方がつぶしがきく」からです。もし自分が行きたい進路が文系だったとしても受験科目にそれほど影響がないのと、理系クラスに進んだけど数学や理科より国語や社会の方が偏差値が高い(偏差値60以上)場合は容易に文系にシフトできます。いわゆる「文転」というやつですね。
また、文系の学部の中でも偏差値高めの「経済・法律・政治」系の学部、とくに「経済学部・経営学部」は理系レベルの数学知識が必要です。私は文系クラスで法学部に進みましたが、経済系の単位を取るときに「こんなに数学ばっかりなの!?数学Ⅲとか習ってないんだけど!」と当時苦労した記憶があります(^^;)
ここで勘違いしてほしくないのは、「自分は数学できないから理系の方面にいけないんだ…」とか「将来の夢は理系だけどあきらめよう…」とか考えないでください。だれも「不可能」とは言っていませんから。
ただ、理数が苦手な人で理系に進む場合は相当の努力が必要ということです。
私の塾の生徒さんの中にも理数が苦手だけど、将来の夢が理系なので苦手な数学を攻略するために頑張って塾に通っている人がたくさんいます。実際に、高校2年生のときの数学の偏差値が40台だったけど、高校3年生の受験前の模試では偏差値が60超えた生徒さんもいます。
どうしても消去法的に文系クラスを選びがちになってしまいますが、文系から理系に変更することはほぼ不可能なので(受験科目的に)、しっかりと自分の得意不得意を考えることと、「数字は嫌いじゃないから頑張れそう」などの気持ち的な理由も込みで、自分の進路を真剣に考えてみてください。
この記事を読んで、今後の進路選択の参考の一つにしてもらえると嬉しいです!