こんにちは!塾長の坂根です。
皆さん勉強は好きですか?嫌いな人の方が多いですよね(;^ω^)。
塾講師をしている私も学生当時は勉強好きではなかったです。でもヲタクレベルでマンガが好きだった私の場合、マンガから興味を持った科目や理解できるようになったことがあります。
そんなマンガヲタクかつ現役塾講師である坂根塾長が厳選する、「勉強することに興味が持てるマンガ」5冊をご紹介します。実際塾に置いているマンガもあるので、勉強の息抜きがてら読んでもらえると嬉しいです。
暗殺教室
まず一冊目は少年ジャンプに連載されていた、松井 優征作の『暗殺教室』です。アニメ化・実写映画化もしているので読んだことがある人も多いのではないでしょうか。
マンガの舞台は中高一貫の進学校である中学校で、落ちこぼれクラスと言われる「3年E組」に謎の超生命体「殺せんせー」が担任としてやってきます。この「殺せんせー」を中学校卒業までに暗殺するのがこのマンガのゴールとなります。
今でこそ少年ジャンプは『鬼滅の刃』や『呪術廻戦』が大ヒット作品ですが、私が今まで読んだジャンプ作品の中で一番の名作がこの『暗殺教室』だと思っています。子どもだけでなく、学校の先生にこそ絶対に読んでほしいと思うぐらいの作品です。私は大人になってからこのマンガを読みましたが、各巻を読むごとに泣きました。
中学生という多感な時期で、勉強や自分の進路という現実と向き合わないといけない中学3年生たちと、担任である「殺せんせー」とのやり取りを通して、「勉強」「テスト」「進路選択」との向き合い方を考えさせられます。
また、このマンガでは中間テストや期末テストをまるでゲームの中で戦っているような描写で描かれているので、勉強やテストは面倒くさいものでなく、ゲームのミッションをクリアするエンターテインメントとしてとらえることもできます。「どうやったら苦手科目で点数が取れるのか」「どの問題を優先すればいいのか」など、かなり具体的な勉強方法も書かれていますし、Z会の数学の先生がこのマンガのために作成した「中学生の知識で解ける大学受験レベルの問題」も載っています。暗殺という非日常な要素もあってアクション・SFマンガとしても読めますよ!
鋼の錬金術師
次にご紹介するのは、荒川 弘作『鋼の錬金術師』です。私をヲタク沼に引きずりこんだ名作マンガです(笑)。
このマンガは現実には有り得ない「錬金術」を使うファンタジーストーリーですが、なぜ私がこのマンガを勉強にすすめるかというと、「理科」を説明するのにうってつけだからです。このマンガで出てくる「錬金術」の裏付けとして、かなり本格的な化学知識と人間の体のつくりといった生物の知識もあります。
実際にこのマンガで出てくるセリフとして、「水は分解すると酸素と水素になる。だから爆発を引き起こすことも可能だ」というセリフがあります。これは理科の教科書にも載っていることですが、大体の中学生が「ポカーン( ゚д゚)」となるやつです。でも、このマンガではイラストも相まって化学反応式の意味がめちゃくちゃわかりやすいんです。実際に私は理科の授業のときにこのシーンを引き合いに出したら、生徒から「そういうこと⁉」と理解させることができました。
理科が苦手だったり、逆に理科の知識を深めたい人にもオススメです!ストーリー自体も壮大なファンタジーで、「倫理観とは何か」という問いかけに対しても考えさせられるマンガです。
進撃の巨人
2021年に完結した話題作、諌山 創作『進撃の巨人』が3冊目のオススメマンガです。「これこそファンタジーじゃん!どこに勉強要素あるの?」という疑問を持つ方が多いでしょう。
このマンガを読むと興味が湧いてくる科目があります。それは「世界史」です。作中では明確に何が舞台か触れていませんが、おそらく舞台は「第一次世界大戦時のヨーロッパ」です。世界史にしても日本史にしても、近代が一番入試に出てくるボリュームゾーンにも関わらず、一番勉強しててつまらない時代です。近代がつまらない理由としては、ただただ国同士の戦争と事実の羅列ばっかり覚えさせられて何の歴史ロマンも感じないからだと私は考えてます。
しかし、なぜ国同士で戦争が起こるのか、その背景にはどんな民族や宗教問題が大きく関わっているのかを、『進撃の巨人』を読んでいると当事者になった気持ちで理解できます。難関大学の入試問題では記述問題が出ますが、歴史で記述問題を解くにはただ事実を暗記するだけでは解けません。「なぜこの出来事が起こったのか」を深く理解しておくには、歴史をたどって一つの線にする必要があります。
このマンガは事実ではありませんが、世界史や現在も起こっている世界のニュースに興味をもつきっかけになると思います。2023年にはついにアニメも完結しますし、ぜひ読んでみてください。
応天の門
世界史にオススメのマンガを出したなら、日本史にオススメのマンガも紹介しますね。数多くある歴史系マンガの中でも、灰原 薬作『応天の門』がダークホースですね。
このマンガは勉強の神様と言われる「菅原道真」と、伊勢物語のモデルと言われる「在原業平」が主人公の平安時代が舞台のマンガです。まだ若い菅原道真が、平安時代あるあるの魑魅魍魎が引き起こすと言われる出来事を、実は人間が物理的に引き起こす事件であったと謎解き・解決するストーリーです。
平安時代というかなりニッチな時代が舞台なんですが、このマンガに出てくる人物や出来事は日本史の教科書にしっかり出てくるものばかりです。実際に菅原道真と在原業平に接点があったのかは不明ですが、平安時代に藤原氏を中心とした「摂関政治」がどのようにして行われていったのか、「応天門の変」といった出来事の登場人物が誰なのかよくわかるマンガです。
陰陽師が有名な怨霊フィーバーな平安時代を、天才・菅原道真がどう現実的に解決していくかというサスペンス要素もあります。このマンガから平安時代をググり始めたときにはもう日本史の虜になっていますよ!
鬼灯の冷徹
最後にご紹介するのは、江口 夏実作『鬼灯の冷徹』です。勉強というよりは雑学を増やすのに良いマンガですね。
舞台は「地獄」で、あの有名な閻魔大王を補佐する「鬼灯(ほうずき)」が主人公です。みんなが想像する怖いイメージの地獄がものすごく現実的な役所のようになっていて、桃太郎やかちかち山のウサギから、源義経のような歴史上の偉人たち、イザナミといった神様があの世で送る日常生活がコミカルに描かれています。
古事記ネタから世界中の神話ネタ、現代社会の闇など雑学がどんどん増えていくので、その雑学を自分で調べ始めることで「学ぶことや知らないことを知るって楽しいんだな」と思わせてくれるマンガです。この「学ぶことは楽しい」というきっかけは、勉強が好きなるために一番必要なことです。いきなり数学や英語を好きにはなりませんが、わかり始めるとその科目が好きになりますよね。雑学でも何でもいいんです。自分から調べることが大切な行動なんです。
『鬼灯の冷徹』は雑学マンガでありギャグマンガなので、第一話から笑えます。私の両親(もう60歳過ぎ)もハマるぐらい世代を超えて読めるマンガです。ぜひ家族で読みまわしてください!
まとめ
今回は坂根塾長が独断と偏見で選んだ勉強マンガです。他にも王道の勉強マンガや勉強に役立つマンガはたくさんあります。「マンガばっかり読んでないで勉強しなさい!」とあまり口酸っぱく言わず、マンガから得られることもたくさんありますので、勉強の息抜きにでもマンガを読んでみてください!