こんにちは!塾長の坂根です。
英語が苦手な人はもちろん、英語のリーディングはできるけどリスニングができないという人は多いですよね。私も受験生のときは本当にリスニングができませんでした。当時のマーク式模試50点満点中25点以上取ったことないです(笑)。
そんなリスニングがまったくできなかった私ですが、大人になった今では大学受験レベルのリスニングと日常会話程度の英会話ができるようになりました。
今回は、実際に私が大人になって実践したスマホを使ったリスニングの勉強方法や、共通テストのような大学受験のリスニング対策をお伝えします。
リスニングができない理由
まず、なぜリスニングができないのか。「日本人だから」と言ったらそこまでですが、おなじアジア人である中国語や韓国語を母語としている国の人たちは日本人より英語が話せます。というより、世界の先進国で英語がまともに聞き取れない・話せないのは日本ぐらいと言われています。
日本人が英語ができない理由はただ一つ、
『英語を聞く・話す時間が圧倒的に足りない』
これに尽きると思います。
ここ数年で小学校・中学校は学習指導要領が変わり、英語の授業時間をかなり増やしてきました。現在の中学校の英語の教科書は文章量が今までと比較にならないぐらい増えました。国も日本人の英語レベルが低いのは単純に英語量が足りないとわかっているからです。
逆にいうと、「英語をめちゃくちゃ聞けばリスニングができる」ということになります。
しかし、単純に英語を聞き流してもあまり効果はありません。日本人が英語を聞き取れない他の理由としては、「文法が日本語と英語は違いすぎる」のもあります。例えば次の英文を訳してみてください。
「I went to the library to study math.」
「私は数学を勉強するために図書館に行きました」という訳ですね。簡単な中学レベルの英語です。しかし、これがネイティブスピードで話されるとまったく意味がわからなくなる人が多いです。
これは英語と日本語の品詞や修飾語の位置が全然違うからです。日本語が「理由→結論(動詞)」なのに対して、英語は「結論(動詞)→理由」になります。日本語しか普段聞いていないと、まったく違う文法の英語はチンプンカンプンです。
さらに、ネイティブスピードだと発音上言わない単語(例えば went toならウェントゥ)や、子音と母音がくっついている(例えば first of all ならファスタボーに聞こえる)ので、英語変換も難しいです。
これらを踏まえた上で、では具体的にどう対策すればよいのか勉強していきましょう!
洋画を使って英語耳を鍛える
リスニング対策一つ目は「英語の映画やドラマ・アニメを吹き替えなしで見る」ことです。よく塾での生徒からの質問で「洋楽を聞けばいいですか?」と聞かれますが、洋楽はおすすめしません。洋楽も聞かないよりましですが、実際に私が高校のときにリスニング対策で洋楽をめちゃくちゃ聞いていましたが、ほぼ効果はなかったです。
なぜ洋楽は効果が薄いかというと、リスニング問題は「会話文」か「論文」の聞き取りなので、自然な会話ではない「リズム」と「詩」の洋楽は問題とずれすぎています。
なので、自然な会話である映画やドラマの方が効果があります。この洋画をリスニング対策として見るにも順番があります。
- 吹き替えか日本語字幕で本編の話の流れや会話を覚える
- 「映画タイトル script」と検索して映画の英語で書かれた台本を用意する。その台本を見ながら英語で会話している本編を見る
- 日本語字幕を消して英語だけで本編を何度も見る
NetflixやAmazonプライムでいくらでも洋画を見れる時代ですし、テレビでも洋画を流しているので、このコンテンツをフルに使っていきます。「これらのコンテンツ+英語で書かれた台本」があるとほぼリスニング対策はできます。英語の台本は検索したら出てきます。検索するときは英語でタイトルを入力してください。
英語の台本があることで、英語から日本語変換しなくても英語から英文変換ができます。日本人はリーディングはできるので、英語の文さえあれば意味がわかりますからね。そして、ある程度英語の文とセリフが一致したらとにかく映画を見まくります。音だけだとどの場面なのかわかりづらいですが、映像があればどんな場面でどんな英文を使うのかわかってきます。
Youtubeを使って毎日リスニング
次はYoutubeを使ったリスニング対策です。洋画でのリスニング対策で難しいところは、映画を見る時間がなかなか取れないことです。そこで、1回10分ぐらいYoutube動画なら通学中や寝る前でも見ることができます。動画は毎日見ても飽きない自分の好きなジャンルで探しましょう。美容・スポーツ・ゲーム何でもいいので、海外の人が英語圏向けに発信している動画を検索してください。私の場合はインテリアが好きなので、「apartment tour NYC」みたいな感じで毎日色んな国の人のルームツアーを見ていました。
そして、英語圏の動画を見るときは、字幕機能を英語設定にします。Youtubeの日本語翻訳は変な訳になりますが、もともと英語圏の会社であるGoogleで運営されているので英語字幕は完璧です(笑)。とにかく、まったく日本語要素が入らないようにして動画を見ましょう。毎日同じジャンルで動画を見ていると、同じ単語や表現が出てくるので、そのうち英語字幕なしでも聞き取れるようになります。
Youtube の機能としてオススメ動画がどんどん紹介されていくので、無限にリスニング対策できます。また副産物として、普段日本の動画しか見てなかったのが海外の動画を見ることで世界への視野が広がっていきます。「海外ではそんなことが流行ってるんだ」とか「この国にはこんな文化やルールがあるんだ」といった新たな発見につながるので、他の人にドヤ顔できますよ(`・ω・´)。
シャドーイング
ここまで実践しているとかなりリスニング能力が上がっています。最後の仕上げとして、共通テストや大学受験で8割以上点数を取りたいなら「シャドーイング」が必須になります。
でも、シャドーイングはもう難しくないですよね?なぜなら、英語の台本は用意できてるし、英語字幕は出るし、何度も聞いているから何となく話せるし。自分が今まで見てきた映像に合わせて話すだけです。
最初はネイティブスピードに全然ついていけないと思います。「こんなに早いの!」という感じになりますが、このスピードに慣れてください。
大学受験レベルのリスニング問題はもっと「遅い」ですから。
そう!共通テストや大学受験のリスニングはネイティブスピードより遅いんです。そんなネイティブスピードで話されたら普通の日本人は誰も答えられないですからね。
人間の耳は自分が話すスピードより遅い場合はほぼ100%聞き取れます。毎日ネイティブスピードの会話を聞いて、その会話を何となくでも話せたら聞き取れるはずです。シャドーイングはリスニングだけでなくスピーキング対策にもなるので、海外留学したい人は今すぐ実践してみましょう!
まとめ
リスニング対策は短時間では不可能です。だからこそ、毎日地道に対策することが重要です。でも、今回お伝えした勉強方法は「勉強してる感ない」と思いませんか?ただ自分の好きな映画や動画を見て、そのセリフを本物っぽく言ってるだけですから。
リスニング対策は無理だと思ってる人がたくさんいると思いますが、楽しく対策することもできるんですよ。私自身、塾では英語で教えないといけないのでリスニング・スピーキングの克服のためにこれらの勉強方法を実践しました。毎日2時間から4時間は②~④をしているうちに、約3か月で日常会話レベルの英会話はできるようになりました。
スマホ1台あればいくらでもリスニング対策はできます。今の時代だからこそできる勉強方法なので、楽しく毎日継続してリスニング対策してみてください!